呪いの兆しは妖精と
文句も言いたくなる。
ブツブツと言ってると、リュカがオレの肩に乗ってきた。
そして、小さくため息をついた。
「アナタ、呪われてるわよ」
「……はぁ?」
思わず間抜けな声が飛び出る。
冗談だと思いたい。
しかし、リュカは至って真剣で、オレを諭すかのように先を続けた。
「嘘じゃないわ。私には見えるの。
アナタはこの市から出られない。そう言う呪いを掛けられたの」
「市から出られない……」