呪いの兆しは妖精と

一連の様子を見ていたリュカは満足そうに笑った。

「まぁ、これでいいわね」

そしてもう一度、今度は両手でオレに向かって手を振る。

光を発し、それはオレの手の中にポスッと収まった。

「な、何だこれ!?」

オレが手にしていたのは、黒い大鎌だった。
農作業で使うような、あんなちっちゃい物ではない。

例えるなら、人の首を落とすような死神が持っている鎌だった。

「ごちゃごちゃ言ってる暇はないわ。この近くで気配がする。行くわよ!」

そう言って、彼女はどんどん先へ行ってしまった。

今はついていくしか無いようだ。

< 27 / 37 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop