呪いの兆しは妖精と
一連の様子を見ていたリュカは満足そうに笑った。
「まぁ、これでいいわね」
そしてもう一度、今度は両手でオレに向かって手を振る。
光を発し、それはオレの手の中にポスッと収まった。
「な、何だこれ!?」
オレが手にしていたのは、黒い大鎌だった。
農作業で使うような、あんなちっちゃい物ではない。
例えるなら、人の首を落とすような死神が持っている鎌だった。
「ごちゃごちゃ言ってる暇はないわ。この近くで気配がする。行くわよ!」
そう言って、彼女はどんどん先へ行ってしまった。
今はついていくしか無いようだ。