呪いの兆しは妖精と
平然と話すリュカ。
彼女は何も感じないのだろうか。
「どうしよう……オレ、人殺しちゃった……」
鎌を持っている手が震える。
あの首を落とした時の感覚が蘇る。
「……ダメね。何のために私が存在してると思ってるのよ」
項垂れるオレに向かってため息をつくリュカ。
彼女は首の無い身体の前に立つと、おもむろに両手を構えた。
徐々に身体が光に包まれていく。
眩しくて見ていられない。
やがて光が消え、刈り取ったはずの男の首がキチンと胴体に戻っていた。