嘘つきヴァンパイア様


「く、呉羽…」

至近距離に涼子の顔がみるみるうちに赤く染め上がる。


そんな綺麗な瞳で見つめられてしまっては、身体が熱くならないわけがない。


「お前なに、今さらそんな反応してるんだよ。記憶が無くなる前はいっぱいしてたんだけど」

「そう、言われても…その」


なんて答えればいいのか。


そもそも、そんな事をした記憶などないのだから、直接言われてしまうと恥かしい。

「あぁ、それとも…一回ヤってみる?思いだすかも」


「は、はい?!だ、駄目です!し、しません!それより、早く部屋に戻ろう!」


呉羽の手を握り返し、涼子は急いで歩きだす。こうしなければ、恥ずかしくて呉羽と一緒にいられない。

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