嘘つきヴァンパイア様
冥界のお食事
部屋に戻ってから、どのくらいが経過しただろう。
涼子がいる部屋には時計のような時刻を示すものなどない。
だから、彼女は暇をもて余すようにベッドでゴロゴロとしていると、いつの間にか月の色が紅色に変わっていた。
それは冥界で夜になったことを表す。
そんな時、部屋にレシィが突然訪れ「食事の準備が出来た」と声をかけられた。
それに応じ、レシィと屋敷を移動しリビングのような所に通されたのは良かったが…
「あの、レシィ?これは、いったなに?」
「ご覧になって、わかりませんか?温野菜でございます」
「あ、いや…そう意味じゃなくて…」
涼子は出された食事をなめ回すようにみていた。
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