嘘つきヴァンパイア様
並べられた食事は、人間の彼女が食べていたものと変化はあまりなかった。
6種類ほどの温野菜にジャガイモのビシソワーズ、綺麗に膨れ上がったフランスパン。
ふわふわのスクランブルエッグに桃色のゼリーらしきものが並んでいる。
専門で料理の勉強をしている彼女にとっては、とても興味をそそられる品ばかりだ。
けれども、涼子はそれ以上にある疑問が浮かび横でナプキンを手に立つレシィをみる。
「あの、これ、本当に食べられるんだよね?変なものとか、ないよね?」
ここは人間界ではなく、冥界。
冥界になぜ、人間界と同じ食べ物が存在するんだろう。涼子は不思議でたまらなく、思わず聞いた。
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