嘘つきヴァンパイア様
「ご安心を、入っておりません」
「本当に?あの、でも、なら…どうして人間界と同じ野菜とか卵があるの?それにパンも」
まさか、神様が人間界に買い物に行っているのか。そんなことを涼子は思い浮かべたが、レシィは淡々と答えた。
「わたくしたち、神も人間界と同じものを食べます。誰も知らない遥かむかしは、私たちは人間と共存していたのです」
「そうなの?」
「はい。ですが、ある事情があり我々は人間と神に別れました。その際にこちらの次元に種をもち私たちの世界で育てたまでです」
(なる、ほど。だから、野菜があるんだ…)
むかし、共存していた話も驚きだが、今はそれを聞く気にはなれなく、彼女はスルーし野菜のことだけを納得した。
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