嘘つきヴァンパイア様
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紅色に輝いていた月がオレンジ色に光を変えた。冥界ではそれは朝を表している。
その頃、涼子はレシィに朝食を用意してもらい、頂いていた。
が、彼女はどこか心ここにあらず。
フォークを手にし、野菜を一口食べるが、すぐにフォークをおき、溜め息をはく。
そして数分後に、フォークを持つが食べずにおいてしまった。
そのような事を繰り返す涼子にレシィは堪えきれず声をかけた。
「お口に合いませんか?」
「え?」
「別のものをご用意いたします」
「あ、いや…大丈夫ですよ!このままで!」
しまった。と、彼女は思い、慌ててフォークをもって口に運ぶ。
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