嘘つきヴァンパイア様
そんなある日の朝。いつものように用意してくれた食事を食べ終わったころ、レシィが呟いた。
「涼子様、本日は庭に出てみますか?」
嵐のように突如として言われた台詞に涼子は「え?」と、間抜けな声をだす。
数日前に、涼子が初めて屋敷の庭をみてから、彼女は庭をみたくてしかたがなかった。
一人で出れるとは思っていない。そうなると、必ず誰かと一緒になることになる。それを「迷惑かな」と、思い口に出さずに涼子は我慢していた。
その最中のレシィの提案に、涼子はパッと笑顔を浮かべる。
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