嘘つきヴァンパイア様


二つの異なる人種。無論、最初は上手く手を取り合い共存した。


でも、それは長く続かなかったのです。

次第に人間は彼等との違いに嫌悪間を覚え、避けるようになり、彼等を差別し始めたのです。


そうしたことが、続いたある日、彼等は皆、シャカを筆頭に生まれ育った土地を離れ、人間とは別の場所で暮らすようになりました。





***



「そして彼らは「人間」と言う種を捨て、新たに「神」と名乗り……って、涼子様?聞いてましか?」



「……え?」


レシィに突然声をかけられ涼子の身体がビクッと飛び跳ねる。


同時に手に持っていたペンが床に落ちると、彼女は無表情のまま拾い、テーブルに置いた。

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