嘘つきヴァンパイア様
毎日のように徘徊し、勉強するのは飽きてきた。
だから、たまには違うことを、と…涼子は思い屋敷から見える城下のことをアルフレートに聞いた。
そしたら、とても丁寧に教えてくれたのたが、はなしの話の途中に他の家来達がやってきて、勉強でなく雑談が始まってしまった。
最初は話しに交ざっていた涼子だが、次第に雑談が難しい冥界の治安の話しになり、居場所をなくしてしまったのだ。
話し掛ける隙もなかったため、黙ってその場をあとにし、いまにいたる。
「全く。王の花嫁だと言うことをわきまえてくださいまし。いくら呉羽様から屋敷内の徘徊の許可がありましても、でし。よろしいでしか?もし、誰かに襲われたらどうするつもりでし」
キツい口調のレシィに涼子は苦笑いする。
「ごめんってば。大丈夫だろうって思って。気を付けます。あ、でも、襲われたらって、そんなことないから。げんに、襲われたことないじゃない」
嫌な感じは感じたことがあるが。と、心の中で思うとレシィはため息をはいて続ける。
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