嘘つきヴァンパイア様
どうしてと、言葉にするのは難しいが、涼子が接した冥界の神様は罪をおった感じはしなかったからだ。
みんな、優しく、涼子に気軽に接してくれる。
怪我をさせられなことなどない。多少、口が悪いことはあるが、彼らは皆、優しい神様だと感じていたからだ。
何の罪をおかしたのかも、興味はない。だが、レシィに話をふられてしまえば、気にならないわけがない。
レシィの言葉の続きをまつと、彼女は紅色の月を見上げた。
「レシィは、人間に怪我を負わせたのです」
「え、レシィが?」
「はい。レシィの親は城に仕えていました。成長し、レシィも大きくなった際に城に仕えるために、任務に同行したときに……」
レシィいわく、任務に同行した時にレシィの親は人間に捕らえられた。
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