天神学園高等部の奇怪な面々22
さわさわと。

静かに揺れる若葉達。

その姿に八重は目を細める。

無論、木々が言葉を発する筈もない。

それを人間が聞き取れる筈もない。

しかし、八重には分かるのだ。

八重桜の化身であり、佐倉 花王の眷属である彼女には。

懐の深い大自然のメッセージを、八重は肌で感じ取る。

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