天神学園高等部の奇怪な面々22
水の中をたゆたわせるような両手の動き。

そのレオーネの両手の動きに合わせ、川の流れも動く。

「…二人を返してあげて…あの子達はスペシャルバカの大切な人…」

川に言い聞かせるように呟くレオーネ。

その言葉を酌んだように。

『嘘…』

小夜が目を見張る。

川は静かに逆流して、遥か下流に流された筈のスペシャルハレンチとけしからん娘を、この場に連れ戻した。

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