天神学園高等部の奇怪な面々22
そんなスペシャルバカの三歩後ろを、カリナは歩いていた。

…あれだけ怖がりなのに、カリナの肝試しへの誘いを断らなかったスペシャルバカ。

やはり『例の一件』を負い目に感じているという事か。

(馬鹿の癖に義理堅いのよ…私はもう気にしていないっての)

そういう義理堅い所こそが、スペシャルバカの良い所。

良い所だが、いつまでも気に病むのは彼らしくない。

「……」

カリナはジャージのポケットから、小瓶に入ったサプリメントを取り出した。

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