政略結婚 ~全ては彼の策略~

「神崎は本当に(悟の父)に似ていると私は思っている。仕事への積極性や行動力、人を動かし、皆それについていきたいと思わせる信頼性も高い。」

「社長にその様に評価して頂けて嬉しいです。有難うございます。」

「まあ返事は急がないから、秘書として私の補佐をしながら考えてみてくれ。」


悟は内心歓喜で震えていた。
これまでの成果が実った事を感じる。


これで、"彼女"を手に入れる資格を持つことができた。



「いえ、その必要はありません。是非その話をお受けさせて頂きたいと思います。」

「……本当か!」

「はい。私自身もホテルにはあまり興味はありません。生涯この会社に勤めようと思っていましたので。他の方々が認めてくださるかは分かりませんが、私を推薦してくださった社長の顔に泥を塗ることがないよう今後とも研鑽していきますのでご指導宜しくお願いします。」

「あぁ、勿論だ!ありがとう!ただ、もうひとつだけ我儘を言ってもいいだろうか?」



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