政略結婚 ~全ては彼の策略~

2人で夕食を食べ終わると悟は片付けを手伝ってくれていた。


まさか悟がお皿を洗う姿を見れるとは思ってもいなかった優香だが、悟が片付けを手伝うと言って聞かないので一緒にしているところである。


「自炊は結構するのか?」

「うーん。…そうですね。平日に毎日するのは難しいので、休日に下ごしらえして冷凍してたりはしますかね?平日はそれを食べたり、スーパーやコンビニで買うこともあります。」

「へー。そうなんだな。」

「悟さんは普段は何を食べてるんですか?」

「俺は料理と呼べるかも怪しい物くらいしか作れないな。煮るか焼くかのどっちかだし。男の一人暮らしの生活なんて知ったら優香は驚くだろうな。まぁ独身生活が長い分、割と1人で出来る方だとは思うが。」

「…悟さんの作った料理……」


とても気になる。
彼の作った物ならどんなものでも"美味しい"と思う自信があった。

いつか食べれる機会があるのだろうか…。
ぽーっと想像をふくらませ、我に返る。

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