政略結婚 ~全ては彼の策略~
「……っん…!?」
そう伝えたかったのに、悟は勘違いしたのか指が増やされた。
「………や、や、……だめ、ちが……っ、」
優香は力の入らない手で、悟を止めようと悟の手に触れたが、動きが激しくなる。
「………っんん…!…はぁ、…さと…るさ…」
よく分からないまま優香の気持ちに反して体は悦び、震えが始まると同時に、悟がキスしていたはずの首の付け根に痛みが走った。
それに反応して、優香の体が更に悦びの悲鳴をあげる。
頬に涙が伝うのを感じていると、腕枕されていた腕が引き抜かれ今度はぐいっと肩をベッドに押し付けられるようにして向きを変えられた。
「……優香、気持ちいい?」
優香はコクリと頷いたが、本当は気持ちいいなんて感覚はとっくの昔に超えてしまっている。
早くこの感覚をどうにかして欲しくても、優香にはどうしたらいいのか分からないのだった。
「……悟さん……キスしてほし…い」
「………っ、…」
悟の喉がゴクリと鳴る。
優香の唇が塞がれると、舌を甘く吸われた。