今でも君を探してる。





―――――――――…

―――――――…


「麗菜?」


さっきとは違ういつもの雅也が心配した顔をして私を呼んだ。


「どーなの?」


「へっ!?…何が?」

いきなり"どーなの"と言われ私は聞き返した。


「はぁー…さっきから聞いてんじゃん。最近何かあったって」


と呆れ顔で言われた。


「あぁ!!ごめんごめん!別に…何もないよ?」


本当はいじめられている…と言いたい。でも言えない…言ったら雅也は絶対何かする。私はそう思ってあえて笑顔で答えた。


「本当に?」


それでも簡単には信じてくれない。
嘘を言っているのがバレると思って雅也から顔を背けてしまう。


「ホントにホントだか「嘘だ。」


私は雅也に…はっきり言おうとしたら、途中で雅也に遮られた。


「えっ………」


ビックリして雅也の方を向くと、さっきのような顔に戻っていた。


「麗菜バレバレ。最近元気ないから。何かあったんでしょ?…言えよ。」


雅也にそう言われ私は逃げ道を失った。






< 46 / 51 >

この作品をシェア

pagetop