あの時流した涙
結局、煜って自分で言っといてほったらかしじゃん。
ま、いっか。
明日になるまで、ゆっくりしよう。
そう思った時、ケータイが鳴った。
「奈悉、出なよ」
「あぁうん」
慌ててケータイを手に取ると、知らない番号が表示されていた。
「それ、知らない人じゃん」
浅く頷いて、恐る恐る出てみる。
「もしもし」
『奈悉?なんで家に帰ってこないの?」』
お母さんは知ってるのになんで...........。
「ごめんね、璃子と泊まる約束してて」
『そっか.......。じゃあ、また学校でね!』
「うん」
ケータイをゆっくり閉じる。
馬鹿...........。