あの時流した涙
「はぁっはぁっ!」
図書室から家庭科室まで、距離は遠い。
息切れをしながら、家庭科室に走る。
ガラッ
「はぁー。何?あの放送!!!!!!!!」
ドアを開けて怒鳴る。
「な、奈悉さん!!!!!!!!」
「なんで?!なんで居るんですか?!」
そっち?!
こいつ等単なるアホだ。
「図書室居ただけだけど?てか、あの放送何?」
皆が動揺する。
こりゃなんかあるな。
私はそう確信した。
「天宮楓を選んだ人を椅子に縛る気?」
「・・・・・・・・・・」
10分ぐらいの沈黙。
いいかげんしゃべろよ。
「あの「天宮楓を選んだ人だけど?」