あの時流した涙


「はぁっはぁっ!」


図書室から家庭科室まで、距離は遠い。

息切れをしながら、家庭科室に走る。





ガラッ


「はぁー。何?あの放送!!!!!!!!」

ドアを開けて怒鳴る。



「な、奈悉さん!!!!!!!!」

「なんで?!なんで居るんですか?!」


そっち?!
こいつ等単なるアホだ。



「図書室居ただけだけど?てか、あの放送何?」



皆が動揺する。



こりゃなんかあるな。




私はそう確信した。


「天宮楓を選んだ人を椅子に縛る気?」

「・・・・・・・・・・」



10分ぐらいの沈黙。


いいかげんしゃべろよ。



「あの「天宮楓を選んだ人だけど?」
< 8 / 231 >

この作品をシェア

pagetop