恋の授業
「そうですけど・・・。」
「もうお風呂入れますから、入ってきてください。」
「はーい・・・。」
わたしは先生に借りたルームウェアを持って脱衣所に向かった。
ジャー
シャワーの音がお風呂場の中で響く。
「・・・あーー!」
わたしはシャワーを浴びながら、自分の下着が無いことに気がついた。
いまさら気がついても、わたしにはどうすることもできない。
・・・あきらめよう。
湯船につかろうとしたわたしの耳に携帯の着信音が聞こえてきた。
わたしはソローリ、ソローリと脱衣所の服のなかから携帯電話をみつけ、電話に出た。
「もしもし。」
『愛ちゃん、今日どうしたの?』
「えっ・・・?」
電話を掛けてきたのは、親友の竹原優利だった。
背が低く、おとなしい性格の優等生が心配している顔が目に浮かぶ。
『えっ、て、今日わたしの家に泊まるって言ってたでしょう?』
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