恋の授業







「失礼します。」



「おぅ、こっちにこい。」



「はーい・・・。」



「なんでそんな気だるそうなんだよ。」



「そんなことないですよー。
 部活中に呼び出されたくらいで怒るほど、心は狭くないですよー。」



「怒ってんじゃねーか。
 てか、怒りたいのはこっちだよ・・・。
 なんだこれ?」




そう言って、目の前に出されたのは理科のテスト。



「理科のテストです。」



「そこじゃねーよ!
 ここだ!! ここ!!!」



乱暴気味にたたかれたそこには・・・。



「・・・2点。」



「居残り決定な。17日だから。」



「な、待ってください!17日には試合があるんです!
 スッゴイ大事な!!」



わたしは、バスケ部に所属している。

女子バスケのキャプテンだ。

・・・もちろん、補習なんかで試合を休むわけにもいかない。




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