恋の授業





十数分後。




「落ち着きましたか?」



「はい。・・・すみません。」



「何度目ですか。」



「すみません。」



「今ので、36回目ですよ。」



「・・・すみません。」




ため息がきこえてきそうだ。

先生が駆けつけてきたときの、先生の格好は、あたかも(実際そうなのだが)風呂上りです!
と、いう格好だった。

つまり、腰に巻いたタオル以外に身に着けているものが何も無かった。

メガネでさえ、装着していなかったのだ。

それほど急いでいたのだ。

しかし、わたしはそれを女子バスケで鍛え上げられた腕の筋力を最大限に発揮しぶん殴った。

いや、だって、あのね。

最初、先生を見たとき誰かと思ったよ?!

メガネを付けていなかったし、なんか、イケメンだったし。

見知らぬイケメンが、ほぼ全裸で近づいてきたら・・・。

思わず・・・。ねぇー。

あぁー。でも、男とはいえ思いっきり腹にパンチくらわせたから・・・。

しかも、決まった!って、思っちゃったし・・・。

でも、でも、いきなりあんな格好で・・・。





.
< 20 / 34 >

この作品をシェア

pagetop