約束
――――・・・ガバッ
・・・また同じ夢か・・・。
昔からよくこの夢をみる。
あたしには父さんも母さんもいないのに・・・。
まだけだるい体をゆっくりと起こし、ふと時計に目をやるともう午後の6時過ぎ。
窓の外は橙に染まり日が暮れはじめていた。
「もうこんな時間か...。」
あたしは立ち上がり、顔を洗うと真っ黒なマキシ丈のワンピースに着替え、軽く化粧をした。
あたしはこれから夜の街へ出向いていく。
必要最低限の物だけバックにつめ、その場所を後にした。