約束

そこへ行くと、昼間ではないのにかなり明るい。

沢山の店のあかりやネオン。


スーツを着た会社帰りの人や着飾った人達が行き交う中、あたしはある場所へと足をはこんだ。



"夜桜"

そこはあたしの働くバー。
身寄りのないあたしはそこで働いている。


そのバーの経営者は片桐 魅月(カタギリミヅキ)さん。

魅月さんの背は
普通の人よりも
少し高いくらい。

真っ黒で艶のある髪。

スッと整った鼻に
切れ長の瞳。長い睫毛。
ふっくらとした唇。

妖艶かつきらびやかな
誰もが憧れる――

そんな女性。


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