思いは届く
中学校の入学式。

ついこの間まで、小学生だった私たちは、中学生になった。

小学校は私服だったけど、中学校は制服だ。

知っている人がほとんどだったけど、普段見ない姿をみるだけで知らない人のようだった。


さっき私が告った人は、西条佑介君。

佑介君に私は、知らぬ間に惚れてしまっていた。


佑介君に興味を持ったのは、入学式の翌日。

学級委員長を決めなければならないときのこんな話からだった。

隣の席の翔君が言った。

「佑介って、×××小の会長やってたんだって!しかも、めちゃめちゃモテたらしいよ」

「へ~。そうなんだ。じゃあ、私西条君に投票しようかな」
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