思いは届く
別に内容が濃いわけでもなく、普通にくだらない話ばっかりしてた。

でもなんだか、私はその、くだらない話を佑介君とするときが一番好きになっていた。

だんだん自分の気持ちに気づき始めてきたころ・・・。

私の前の席の真莉亜ちゃんから、恋バナをされた。

「私、今気になってる人がいるんだ~」

「へ~そんなんだ。誰々??」

普通、話の流れからしたら聞きたくなるじゃん。

だけど、私は聞かないほうが良かったってあとで後悔した。

「そんなに知りたい?じゃあ、教えよっかな。秘密にしてね。・・・西条君」

一瞬、私が固まったのを、知られていないだろうか。

私は、動けなくなった。

でも、何も言わないわけにはいかない。

だから、言ってしまったんだ・・・。

「・・・そっか~。応援するね」

なんで、言っちゃったんだろう・・・。

後悔しても遅い。

今更、私も好きなんて言えるわけがないじゃんか。



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