可愛いなんて大嫌い
先輩に貰ったものならその時点で、葵が作ったものではない。
いかにも自分が作ったかのようにマドレーヌを渡した。
「葵が作ってないなら安心して食えそうだ」
「何だと!? 葵だってちゃんとすれば美味しいお菓子が作れるのだ!」
葵は渡すものだけ渡して柔道場をあとにする。
さて、ここからが本番だ。鞄の中の大事な大事な失敗作を確認した。
(ぷぷっ。葵がこんなもの貰ったら顔に投げつけてやるぞ)
そんな危険物をあげると言うんだから困ったものだ。
葵は陸上部が終わるまで玄関で待つ事にする。
しばらくうろうろしていると、運動部員達が次々と校舎の中に入って来た。
さあ来るなら来い、という表情で葵は矢神を出迎える。
「……あっ」
一方、矢神は葵の姿が目に入ると動きが止まった。
昼休みに死亡宣告されたんだから、何をくれるのかとてつもなく怖い。
「ついにっ、ついにこの時が来たぞ! 長かった葵の戦いも、今日ここで終わりなのだー!!」
いかにも自分が作ったかのようにマドレーヌを渡した。
「葵が作ってないなら安心して食えそうだ」
「何だと!? 葵だってちゃんとすれば美味しいお菓子が作れるのだ!」
葵は渡すものだけ渡して柔道場をあとにする。
さて、ここからが本番だ。鞄の中の大事な大事な失敗作を確認した。
(ぷぷっ。葵がこんなもの貰ったら顔に投げつけてやるぞ)
そんな危険物をあげると言うんだから困ったものだ。
葵は陸上部が終わるまで玄関で待つ事にする。
しばらくうろうろしていると、運動部員達が次々と校舎の中に入って来た。
さあ来るなら来い、という表情で葵は矢神を出迎える。
「……あっ」
一方、矢神は葵の姿が目に入ると動きが止まった。
昼休みに死亡宣告されたんだから、何をくれるのかとてつもなく怖い。
「ついにっ、ついにこの時が来たぞ! 長かった葵の戦いも、今日ここで終わりなのだー!!」