可愛いなんて大嫌い
「なんだみーちゃんか。おはよー。今日は何事だ?」

 寝ぼけ眼で洗面所からヒョコッと顔を出す。髪の毛はボサボサでまだ顔は起きていない。

「やっぱり。お前のことだから覚えてないと思った。今日はあのさわやかイケメンとデートだろ? さっさと着替えろ」

「……あっ。そう言えばそんな予定もあったな。みーちゃん、すまないが葵の代わり行ってくれ」

「アホかっ! あたしとダーリンはお前を応援するために来たんだ。お前が行かないでどーすんだよ。はい、わかったらとっとと着替える!」

 みーちゃんにされるがまま着替えさせられ、あっという間に準備完了。

 フリルの付いた可愛らしいミニスカートをはき、ニーソックスをはいて着替えは終了。

「早くしろよ!」

 みーちゃんに手をとられ、葵は家を出て行った。

 20分後。なんとかギリギリ校門前に着いた。相手の方はまだ来てないみたいだ。

「なんだ! まだ来てないではないか! 葵を待たせるとはいい度胸してるな」

 葵を一人校門前で待たせ、みーちゃんとゴリラは相手に見つからないように、近くの物影に隠れた。

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