最後の恋…。〜愛するあなたへ〜
―高杉…先輩?―
「とにかく、保健室に運びましょう!」
なんでここにいるの…?
「麻璃華!…高杉先輩が来てくれたから大丈夫だよっ!」
「あ…りが…とう…」
だいぶ回復してきて、口を利くことができた。
「つきましたよ。麻璃華さん大丈夫ですか?」
「へい…き…だ…よ…」
「先生いますか?麻璃華さんが倒れたんです」
「またこの子なのね。最近よくくるし。…熱中症かもしれないわね。いちよう病院にいきなさい」
「いや…。病院なんていやです!!また…また入院させられるかもしれないのに…!!せっかく…逃げれたのに!!」
「「!!」」
陽菜と先輩が私の言葉に驚いてこっちをみた。
自分がなにを言ったのか分かった私は口をつぐんだ。
でも遅かった。
「…麻璃華…。どういうことなの…?」
いやな予感をしたのか真剣な顔で聞いてきた。
「…っ!!…どうしたらいいの…?私は…どうしたら自由になれる…?」
涙が溢れ出てくる。今までの不安や悲しみが全部出てきた。
陽菜はそんな私を抱きしめてくれた。
「…大丈夫よ。麻璃華。大丈夫」