最後の恋…。〜愛するあなたへ〜



 優しい…。私は隠し事をしてるのに…。

 どうして優しく出来るの…?

 もう…どうしていいのか分からないんだよ…。

 苦しいよ…。辛いよ…。

 ―ねぇ、神様…。私はいつまで生きられるの…?―

 鳥かごみたいに白い檻に包まれてた私には自由はないのかなぁ?

 せめて…もう少しだけ…少しでいいの…。

 生きる力を下さい…。


「陽菜…。私ね、病気なの。しかももう遅くって…手術出来ないの…。でもね…今更願うんだぁ。もしも願いが叶うならもう一度命を下さい…って」

「…麻璃華…!!なんで早くいってくれないのよ!?」

「やりたいことがあるって…陽菜に言ったよね?」

「え…?うん…」

「今を生きる事…そして命とううん、病気と向き合う事…だったの…。ちゃんと向き合って死にたいって思ったの」

「…なんで…なんでなんですか…?」


 今まで黙っていた高杉先輩が急に喋りだした。


「…なんで君なんですか?なんで君じゃないといけないんですか?」


 もう涙声になっていので、ついつい笑ってしまった。

 ―クスッ



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