最後の恋…。〜愛するあなたへ〜



 まぁ、いっか…。


 トイレを出ようとするとさっきの美しい人がとめてきた。


「あのっ!!これよかったらどうぞ使ってください…」

「え?こんな綺麗なもの使えません!!私持ってるので…」

「…そう…ですか…」


 とても悲しそうな顔をするので思わず言ってしまった。


「…あっ!ハンカチ忘れた!!」

「…え?ならどうぞっ!!」


 本当はハンカチはポケットにあるけど、寂しそうにハンカチを見るので貸して貰うことにした。


「…ありがとうございます!!助かりました!!」

「こちらこそ。使われてよかったね…」

「あの、それじゃあ!ありがとうございました!!」


 そして私はそそくさ逃げた。


 ポト…


「なにか落ちましたよ!!っていない…」


 よく見るとハンカチだった。


「あったんだ…。優しい子だったのね…」


 ―ありがとう。



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