メガネケースで近付きたい
河合は優しいし、愛想がいいからみんなに好かれている。
だから、きっと俺なんか眼中にないんだろうな…
そんなことを考えながらも今日も河合を目で追ってしまう。
すると、ふいに河合がちょこちょこと俺のところにやって来た。
「ねぇ、宮崎くんのメガネケースって…」
「え?ケースがどうした?こないだ替えたんだけど…」
俺はメガネケースを取り出す。
今は平然としてるけど、河合と話すだけで内心ドキドキだ。
「わたしとお揃いだ〜!」
「へ?」
河合は満面の笑顔で自分のメガネケースを俺に見せてきた。