黒水晶
「あんたたち、もうすっかり『仲間』だね!
最近知り合ったばかりとは思えないくらいさ」
テグレンは笑顔で三人の様子を見つつ、こう考えていた。
“イサとエーテルがマイを騙してるとは思えない……。
でも、ローアックスのあの言葉……。
『マイはだまされている』
あれは一体どういう意味だったのだろう?”
ローアックスの一言は、かすり傷のように影を残した。
突然エーテルを襲ってきたローアックス。
マイの味方らしき存在。
しかし、イサとエーテルもマイの味方だと主張している……。
「今日のこと、帰ったら必ず国に報告しよう」
イサは遠くの空を見つめて言った。