黒水晶
フェルトはテグレンの方をチラっと見て、こたえた。
「マイさんは、そこの剣術師の少年と魔術師の少女を信じています。
だから、できれば僕の口からではなく、君達から話してあげてほしい。
……たとえば、魔法使い狩りは近い過去にもあった、とかね」
イサとエーテルだけでない。
この場でもっとも驚き入っていたのはマイだった。
「イサ、エーテル、どういうこと?
フェルトさんの話は本当なの?
魔女狩りの影響で魔法使いが滅亡したのは、大昔の話じゃなかったの!?」