黒水晶
イサとエーテルが会話をしている時、彼らより少し後ろを歩いていたマイとテグレンも、昨夜の話をしていた。
「昨日、久しぶりにこわい夢を見たんだ……」
マイはそう口にする。
内容は覚えていないが怖い夢を見た、と。
その後イサと話し、彼に励まされ、改めて友情を再確認できたということも。
「イサ、なかなかカッコイイこと言うじゃないか」
テグレンは朗らかに笑った。
「イサのお父さんや剣術の師匠の話も聞いたんだよ。
本当にすごいんだよ。
イサより強い人がいるなんて、信じられないっ」
マイは自分のことのように楽しげに話す。