あなたを好きになれたから 
美奈ちゃんと私は
庭に出て
夏の花火の残りの
線香花火に火をつけた。

冬空の冷たい風が吹くなか、
ジリジリと音が出て
儚く落ちる線香花火の赤い玉を
じっと見つめていた。


「亜子。私は友達だから。。心が痛くなったら、いつでも話し聞くからね。。」

線香花火を見つめながら 優しく話す
美奈ちゃんに
私の目頭が、また
熱くなった  


「ありがと、美奈ちゃん。私も、おんなじ気持ちだよ。わたし 美奈ちゃんと友達になれて、スッゴクしあわせ。」


人差し指で
涙を拭いながら
美奈ちゃんに告げた。
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