あなたを好きになれたから 
あれは事故だったのよ…

って、雅は言ってくれるけど…


俺は
鈴音から
パパを奪ってしまったんだから…


その日は
仕事を終えてから、実家に寄った。


兄貴と酒を酌み交わしていた。

『兄貴がパパになるのか~』

しみじみ思いながら

子供の頃の話や
これからの未来についてのことを語り合ってた。


『久しぶりに、工場に行くか?』


って、兄貴に言われて


薄暗い中、工場に入った。

積んである鉄材を触りながら歩いていると…


『涼!!危ないからどけ!!』


俺のすぐ後ろを歩いていた兄貴が叫んだ
その、すぐ後


ガラガラ!!!!

鉄材が崩れ始めてきた。


俺は、突き飛ばされる衝撃を受け
気がつくと
兄貴が倒れていた…


『兄貴!!!!』


慌てて、駆け寄ったけど、見ると、兄貴は頭から血を流していた。







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