あなたを好きになれたから 
それからの俺は、
兄貴の変わりに
雅と鈴音を守るため
恋することも忘れて


今まで来た。


何が大事で、そうしているのかも
考えもせず


ただ
兄貴への申し訳無さで…


そんな俺の気持ちを知ってか、知らずか
雅は言う。


「涼!!私たちなら、もう、大丈夫だよ。
涼が犠牲になることなんて、ないんだから…
だから、気にしなくていいんだからね。」


でもね

わかったんだよ。


平野さんの、真っ直ぐに俺に向かってくれる気持ちを思ったら。。。


俺は
雅と鈴音だから、守ろうと思ったんだ。
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