あなたを好きになれたから 
ちっちゃくて、可愛い手で俺のことをぎゅっと握りしめて
「涼パパ~」
って、呼んでくれる鈴音の笑顔を守りたかったんだ。その鈴音の笑顔を見守る、雅の笑った顔が見たかったから…
なんだ。


これからも俺は、
鈴音の『涼パパ』でありたい…


だから

「なぁに言ってんだよ、雅。
俺は、鈴音のパパでいたいから、これでいいんだ。 ま、雅に好きな人が出来て、鈴音に、涼パパ嫌い~って言われたら、しゃあないけどな…」


って
ちょっと苦笑いしながら話すと。


「涼こそ、アホじゃん!!結婚もしないで、鈴音の面倒見て!!
後悔したって、しらないんだからね!
これから、お義父さんの後を継ぐんでしょ!
三代目、しっかり頼んだわよ!」


キラリとわらう表情は
あの頃のまま…
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