あなたを好きになれたから 
医務室に着いたら


「松沼先輩、優しいじゃん。
あれ、仕事が原因じゃないってわかってるよ…
何があったか、今は聞かないけど。。。
話せるようになったら、いつでも時間つくるからね。とにかく、何も考えないで、ゆっくり休んどきなさい。」


「ん……美奈ちゃんごめんね。
ちゃんと、ちゃんと話すから…」


涙で滲む視界の中でも、 美奈ちゃんがやさしく微笑んでくれてるのが、わかる。


じゃあね。
ドアを開けて
医務室を出ていく美奈ちゃんを、ベッドから見送った。


深い眠りに落ちたとき


やさしい光に包まれてる夢を見た。


頭を撫でられ
遠くの方で


(ここにいるよ。
大丈夫。 何も心配しなくていいから…
ゆっくり休め……)


声が聴こえた気がした。

私は
その声を聞いて
また
深い眠りに落ちていった。
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