束縛、それが僕の愛情表現

「あ、うん・・・」

「ん。」

晴菜が座ると悠矢は晴菜の肩に手を回してきた。

この行動で悠矢がもう怒っていないと思った晴菜は悠矢の肩に頭を乗せた

悠矢はそんな晴菜の頭の上に頭を乗せてきた。

しばらくの間、この態勢。

シーンとした空気の中、悠矢が口を開いた。

「ねぇ、晴菜？」

「なぁに？」

「楽しかった？」

「何が？」

晴菜は油断してしまった。

悠矢は今日帰ってきてから怒っていたのではない。

もうすでに昨日、怒らせていたのだ。

悠矢は晴菜の耳元に口を近づけると
小声でこう言った。


「裕太との会話。」

心臓がドクンと脈打った。

「どう？楽しかった？」

またあの笑顔。

晴菜の体に恐怖を震わせる、あの瞳。