彼女は予想の斜め上を行く
「なに、言ってんだよ…。お前じゃ、まだ出来ない。素直に俺と共同企画で……」

俺を代打扱いして来た男の眼は、お前つくづく無謀だなと言っていた。

「いやです。ひとりでやります」

「だから無理だって…」

しばらく、そんな押し問答を続けていると。

「いいんじゃないかな。やらせてみれば」

新田課長の一声に俺は、目を輝かせる。

「課長!?」

まさか課長の許可が下りるとは思ってもいなかったのだろう。

先輩は、面食らってた。

「ありがとうございます!頑張ります!」

俺は意気揚々と自らのデスクに戻る。

これが、俺の逆転のタイムリーのキッカケになる。

そう信じていた。

だけど、どうやら現実はそんなに甘くないようで……。



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