彼女は予想の斜め上を行く
3層構造のチーズケーキ。

上から1層目は、クリームチーズとサワークリームを使用したレアチーズ。

2層目は、カッテージチーズを使用したベイクド・チーズケーキ。

更にその下には、食感のアクセントにということでサブレ生地を使用する。



手先が不器用故に仕事に対してはいまひとつ自信がもてないという彼女は、俺が感心していると嬉しそうにしていた。

ヤバい。

可愛すぎて、理性飛びそう…。

我慢だ。俺。

自分を制しながら、訊くべきではなかったことを訊いてしまう。



「どうして俺に、ここまでしてくれるんですか?」

羽詰まった俺を助けてくれた。

その上、彼氏でもないのに夕飯までご馳走してくれた。

なんだかすごく勘違いしそうな厚待遇。

疑問に思わない方が、おかしい。



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