彼女は予想の斜め上を行く
地雷を踏んで怒鳴り付けられ、何とかせねばと思う。

だけど謝罪の言葉を掛けようとすると。

「話しかけんな!負のオーラがうつる!」

と言われるし。

「そんな負のオーラ充満させてるから、クシャボコにやられたのよ!」

彼女の愛する在京球団の敗戦原因扱いされるし。

挙げ句の果てには。

「うるさい!チャラ男」と一喝された。

そんなことをしている内に。

「もう出てって」

「へ?」

「明日からもう来ないで。長野君は何もかも諦めるんでしょ?」

そう言うと素早く俺の荷物をまとめ出した。

他の荷物と共に、二人で練った企画案のレポート用紙も鞄に詰め込まれていく。

「金本さん!待って下さいよ!」

俺の声なんて無視する彼女の手に背中を押され、外に放り出された。


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