彼女は予想の斜め上を行く
「作品かぁ…。あれですよね?砂糖とか飴で出来てるやつ。
あれって、すごいですよね~。まさか、あれがお菓子で出来てるなんて思えないし。見てて楽しいっすよね♪」

「あっ、よかったら残業終了してから見る?作品」

「いいんすか?邪魔じゃないっすか?」

「全然♪人に見てもらえるといい刺激になるから、嬉しい♪」



『嬉しい♪』
『嬉しい♪』
『嬉しい♪』

美女に言われた言葉は、俺の中でこだまする。

俺に見てもらえると嬉しいって……。

いや。まぁ彼女は《人に》って言っていたわけだが。

でも、あんな可愛い笑顔で『嬉しい♪』なんて言われたら。

そりゃあ、もう。

「残業早く終わらせて見に行きます!」

って、当然答える。



チャンス到来!

慣れない異動先で、必死で頑張る俺を天は見放していなかったらしい。

金本さんに接近するチャンスをありがとう!神様!
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