彼女は予想の斜め上を行く
「あたしその人にすごく感謝してる。でね、その人は……」
言葉の続きを耳を澄ませて聞きたいような。塞いで聞きたくないような。真逆で複雑な衝動に駆られる。
そんな俺なんてお構い無しに、斜め上を常に行く君はどんどん言葉を紡いでいくんだ。
「その人は長野君なんだよ」
次の言葉を聞いた瞬間。
雑踏とか喧騒とか人混みの中とか、全て忘れるぐらい。聴覚も視覚も君にだけ集中してた。
「あたし長野君が好き」
有り得ない。
だって君は……。
俺なんて手に負えない斜め上を行く美人で。中島先輩の彼女で。
何より確かにあの晩、俺のこと拒絶したわけで……。
信じちゃ駄目だ。
君の思わせ振りな態度に、勘違いして内角抉られて傷付けられるのはもう御免だ。
これ以上、ヘタレでビビりな俺を振り回さないで欲しい。
言葉の続きを耳を澄ませて聞きたいような。塞いで聞きたくないような。真逆で複雑な衝動に駆られる。
そんな俺なんてお構い無しに、斜め上を常に行く君はどんどん言葉を紡いでいくんだ。
「その人は長野君なんだよ」
次の言葉を聞いた瞬間。
雑踏とか喧騒とか人混みの中とか、全て忘れるぐらい。聴覚も視覚も君にだけ集中してた。
「あたし長野君が好き」
有り得ない。
だって君は……。
俺なんて手に負えない斜め上を行く美人で。中島先輩の彼女で。
何より確かにあの晩、俺のこと拒絶したわけで……。
信じちゃ駄目だ。
君の思わせ振りな態度に、勘違いして内角抉られて傷付けられるのはもう御免だ。
これ以上、ヘタレでビビりな俺を振り回さないで欲しい。