彼女は予想の斜め上を行く
「あいてる?」
ドアのことだと理解するのに、少し時間が掛かる。
この後の予定が《空いているか?》とか……都合のいい言葉に脳内変換したがる俺。
「今、開けます」
そんな自分を振り切り、鍵を開ける。
車の中では、たわいもない会話。
金本葵は、思いの外よく喋る。
基本的に、喋るのは大好きらしい。
「彼氏っすか?」
「え?」
「いや…携帯。たまに見てるんで……」
俺と喋りつつ、時々携帯をじっと見つめることがある。
「違うよ?野球だから」
「野球?」
「うん。あたし、プロ野球好きなの。オヤジみたいでしょ?」
笑いながら話す金本さん。
そっか。彼氏じゃないんだ。と、安堵する。
そして彼女の好きな物を知れて、また少し接近した気になり嬉しくなった。
ドアのことだと理解するのに、少し時間が掛かる。
この後の予定が《空いているか?》とか……都合のいい言葉に脳内変換したがる俺。
「今、開けます」
そんな自分を振り切り、鍵を開ける。
車の中では、たわいもない会話。
金本葵は、思いの外よく喋る。
基本的に、喋るのは大好きらしい。
「彼氏っすか?」
「え?」
「いや…携帯。たまに見てるんで……」
俺と喋りつつ、時々携帯をじっと見つめることがある。
「違うよ?野球だから」
「野球?」
「うん。あたし、プロ野球好きなの。オヤジみたいでしょ?」
笑いながら話す金本さん。
そっか。彼氏じゃないんだ。と、安堵する。
そして彼女の好きな物を知れて、また少し接近した気になり嬉しくなった。