彼女は予想の斜め上を行く
「金本さん。作品、見ましたよ~」
コンクールは業界人、一般人共に見学に行けるため、俺も会場へ足を運んでいた。
「あっ、そうなんだ。気付かなかった」
金本さんと彩さんは、一般人向けのデモンストレーションで多忙だった。
気付けないのも無理はない。
「ね?どうだった?」
俺の顔を覗き込み、感想を促す。
すぐ側に彼氏がいるというのに、その距離にドキリとする。
「素人の意見ですけど……」
「素人の意見こそ、必要な時もある!ね?彩」
既にホロ酔いの彩さんは、「その通り♪」と、上機嫌に返事をした。
「めっちゃ綺麗でしたよ。近くで見ると、質感って言うのかな?そこまで、似せてあるんですね~」
俺が無理矢理デートに誘った日は気付かなかったが、かなり細部にまで気を遣って造られているのが素人目にもわかった。
「おっ、なかなか高評価じゃん」
塩原さんが、人の良さそうな笑顔で言った。
《いい性格》の彩さんと夫婦でいられるのは、塩原さんが本当に良い人だからだと思う。
コンクールは業界人、一般人共に見学に行けるため、俺も会場へ足を運んでいた。
「あっ、そうなんだ。気付かなかった」
金本さんと彩さんは、一般人向けのデモンストレーションで多忙だった。
気付けないのも無理はない。
「ね?どうだった?」
俺の顔を覗き込み、感想を促す。
すぐ側に彼氏がいるというのに、その距離にドキリとする。
「素人の意見ですけど……」
「素人の意見こそ、必要な時もある!ね?彩」
既にホロ酔いの彩さんは、「その通り♪」と、上機嫌に返事をした。
「めっちゃ綺麗でしたよ。近くで見ると、質感って言うのかな?そこまで、似せてあるんですね~」
俺が無理矢理デートに誘った日は気付かなかったが、かなり細部にまで気を遣って造られているのが素人目にもわかった。
「おっ、なかなか高評価じゃん」
塩原さんが、人の良さそうな笑顔で言った。
《いい性格》の彩さんと夫婦でいられるのは、塩原さんが本当に良い人だからだと思う。